学生さんと実験をしよう!

 実験をしよう!として,大学で10年以上続く実験を担当させていただいています。担当することになったキッカケは,北海道大学サイエンスコミュニケーター養成ユニット修了から始まった,自身のLED教室です。教室は子ども向けの内容でしたので,これを大学生向けへと変更するのに四苦八苦を続け,この度,新しい実験環境を作ることができました。

左の基盤はGrove EMGセンサー,真ん中の丸いの3つは皮膚に張った電極をつなぐコネクタ,右の四角いのはmicro:bit

 写真の左の青い基盤は,Grove EMG Detector。そこから伸びた白い線の先にある真ん中の3つの丸い白・黒・赤のはコネクタ。写真の右は,イギリスの小学生の皆さんが使う!と言われている小型コンピュータmicro:bitです。

 EMG Detectorは筋肉の活動に伴い生じる電気を測れる機械です。これと皮膚に張った電極をコネクタでつなぎ,写真の左,黒・赤・黄の線からmicro:bitへ同じ色の線でつないでいます。

実験機器
    makecodeを使って,0ポートから信号を入力している様子,makecode running sample

     micro:bitにmakecodeを使ってプログラムを組んで動かすと,筋肉の動きに応じて図のようなグラフが得られます。データはCSV形式で保存され,続けてExcelに表示できます。

    makecodeを使って,0ポートと1ポートから信号を入力している様子,makecode running sample from 0port and 1port

     Grove EMG Detectorを2個つないで,プログラムを変更すると,同時に2か所を測ることもできます。

     データの精度は,期待できません。センサーは5,000円くらい,micro:bitは3,000円くらいです。以前使っていたセンサーは,一式で40万円くらいしていましたから・・・比較する方が無茶です。

     お手軽になったけれども,精度は落ちました。しかし,得られる情報は変わらない(実際にはいろいろと変わっていますが)ので,後は,学生さんがどれだけ考えられるか・・・です。学生さんが所属するのは筋肉を専門に調べる科目でも学科でもありません。この実験では,「得られた情報をどのように処理するのか?」がとても大事です。考えて,分析して,また考えて欲しいと思っています。

    表面筋電位について,Bing(ChatGPT-4)に尋ねた結果。
    タイトルとURLをコピーしました